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ナローバンドUVBとは?

効果

治療のやり方

副作用は?

治療を希望される方に

ナローバンドUVBとは?

ナローバンドUVBは、中波長紫外線の領域に含まれる非常に幅の狭い波長(311±2nm)の紫外線で、この波長の紫外線が以前の研究結果から乾癬に有効であることが明らかとなっていました。そして、ブロードバンドUVB帯域内で治療効果の高い波長帯域を検討したところ、300nm以下の波長では乾癬には効果が得られないが、300~313nmの波長で効果が得られることが明らかとなったのです。300~313nmの波長のなかで最小紅斑量(minimal erythematous dose:MED光が照射されたときの赤くなりやすさの指標;高いほど赤くなりにくい)が最も高い波長を検討したところ、313nmが最も適した波長であることがわかり、その後、開発がすすみ、海外ではすでに一般的な紫外線治療ですが、日本では、まだまだ充分に普及している状況とは言い難いです。

どういう病気に効果があるの?

乾癬やアトピー性皮膚炎では多数の症例の比較検討が為され、現在は外用療法のみではどうしても改善されない症例に対して、これを併用することにより、かなりの改善を見ることが明らかになってきています。その他、尋常性白斑、菌状息肉症、結節性痒疹でも有意に改善するとの報告が多いようです。症例報告は少ないですが多形日光疹、扁平苔癬、円形脱毛症、掌蹠膿疱症、皮膚掻痒症などにも有効性がみとめられてきています。難治といわれている透析にともなう痒みにも効果があります。

当院でのNB-UVB治療のやり方

上記の疾患の治療中の患者さんで、外用療法、内服療法を継続しているけれども、もう一つ改善しない、満足行くところまで症状が改善しない患者さんをターゲットにして、週2、3度から2週に一度の頻度で適量の紫外線(311±2cm2)を照射するようにしています。最初は、患者さんのスキンタイプに応じて、短時間の照射から始めます。
当院のNBUVBの機械は、188センチとせいたかのっぽです。立ったまま照射します。全身照射は、通常1、2分、長くても数分以内です(お着替えなどの時間はのぞいています)。

副作用は?

長期の副作用として、やはり皮膚の発ガンという事は考えておかなければなりません。しかし、欧米での長期にわたる研究結果、我が国におけるデータからもこの治療では、まず発ガンの心配はない、という事に落ち着いているようです。目安としては1000回照射、総照射量400J/平方センチメートルというところのようです。

発癌のリスクに関してはまだ不明な点もありますが動物実験、臨床データよりUVBと同等前後のリスクもしくはそれより少ないと考えられています。小児(10歳以上)や妊婦にも使用可能とされています。

短期の副作用としては、皮膚の赤み、色素沈着(日焼け)、ほてり感、ヤケドなどがありますが、他の紫外線療法より起こしにくいと考えられています。
乾癬に対するビタミンD3製剤外用に関しては、紫外線によって外用薬が分解してしまうとの報告がありますので、照射後に外用するようにします。

診察をしながら、患者さんのデメリットになることは極力避けながら、治療をすすめてまいります。

※ 照射中には陰部で感受性が高いことからパンツを着用し、紫外線障害を防ぐ目的で紫外線カットゴーグルを着用します。
顔に、特に眼瞼近くに皮疹の見られる場合は閉眼を指示、確認しつつ照射することもありますが、基本的には紫外線防護メガネを着用して頂きます。顔に皮疹の見られない方にはさらにタオル等でカバーしてもらいます。また照射によって皮疹が消退した部位には順次下着等を着用し皮疹の残った患部に限って照射を続けるようにします。

紫外線治療を希望される患者さんへ

ナローバンドUVB療法にはよって、下記のようなことが期待されます。
1)照射をして改善が見られた場合に、再発するまでの期間が長くなる。
2)外用する薬の量が少なくて済むようになる。
3)比較的早期から「痒み」が減ってくる。

当院では、スタンダードな治療に加えて、ナローバンドUVB療法と漢方薬の治療を併用して参ります。

どんな病気も、治療する場合にまず行われるスタンダードな治療があります。アトピー性皮膚炎や湿疹のステロイド軟膏による治療や、乾癬に対するビタミンD3製剤外用の治療などがそれに当たります。
 ナローバンドUVBによる治療も上記の疾患について、かなり有効な治療法ですが、魔法の方法ではありません。スタンダードな治療にプラスする、という考え方でいて欲しいと思っております。

病気を治すのは、外用薬でも内服薬でもなく、ナローバンドUVBでもありません。ましてや、医者が病気を治すわけではありません。本人の心構え、治そうとする意思、それが大事です。私たち、医師はそれを支え、助ける役だと思っています。

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